図1
SFCで提供されている言語コミュニケーション科目の語種は11種類。そこに留学生の母語も含めると、キャンパスには優に20語種を超える言語話者がいることになる。湘南の地に拠点を持つSFCキャンパスは、さながら多言語多文化社会の縮図だと思う。「言コミ科目」は必修かつ進級要件だから、学生たちは必ず何らかの言語を履修していることになる。
図2
考えてみれば、授業でプロジェクト型のグループワークをおこなえば、それは異なる「窓」を持つ学生たちが集う場となる。一緒に議論することで知らなかった他者の「窓」の風景に気付く。「こんなロジックもあるのだな」という認識が生まれ、自分の「窓」をあらためて相対化して考えることにつながる。ひとりひとりがこのような多様性を認識できるのが複言語・複文化社会。その縮図が、SFCキャンパスにはあると思う。
図3
もうすぐ新学期。言語コミュニケーション科目の履修が、学生たちの柔軟かつ広い視野を育てる「窓」になることを皆が認識できるといいな、と思う。
注1)CEFR(Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment:ヨーロッパ参照枠)で定める外国語運用能力の評価基準。初級から上級までA1, A2, B1, B2, C1, C2のレベル区分。
図1: ドイツのボン大学ゲストハウスの窓から見た風景(撮影は筆者による)
図2: ドイツのデッサウ・バウハウス校舎の窓から見た風景(同上)
図3: ドイツのワイマール「アンナ・アマリア図書館」の窓から見た風景(同上)