ついに実現するところまで来ました.大規模地震災害を想定したSFC防災訓練.まずは湘南藤沢メディアセンター(以下、「メディアセンター」)で実施する運びとなりました.
12月19日(金)午前11時30分に発災という想定です.この日のこの時間帯にメディアセンターにいると,緊急地震速報が鳴り響いて,大木研学生がけが人役として床に倒れていたり,恐怖で腰を抜かしていたり,悲鳴をあげたりしているでしょう.こう表現するのも語弊がありますが,塾生や教職員の皆様はぜひ見学にいらしてください.(血のりは使わない予定ですのでご安心ください.)
※【見学対象】SFCの学生・教職員およびメディアセンターへの入館資格をお持ちの方
※ 一般の方のご見学はご遠慮いただいております。
2年前のおかしら日記に書いた通り,首都直下地震はいつ起きてもおかしくない状況です.一方で,過去に学校管理下で起きた地震災害では,少なからず傷病者が出ています.階段からの転落,一部天井や内壁の剥離,外壁や看板の崩落,校庭に出たものの寒くて体調不良,度重なる余震での過呼吸とその伝播など,避難訓練通りに何事もなく整然と校庭に整列できたわけではありません.
さすがに大学生なんだからだいじょうぶ,と思います? 大地震の加速度を考えたら階段から転落してもおかしくありませんし,その時に複数人を巻き込む可能性もあるでしょう.怪我をしたその人の名前はなんでしょう.高校までのように,全学生の顔と名前を把握しているわけではありません.そもそも怪我人が出たらどのような対応をするべきでしょうか.災害対策本部はいつどこに立ち上がるのか,そこには誰がどのように情報を集約していくのか.自分はどんな役割を担うべきなのか.
今回,メディアセンター職員の皆様との協働で,机上ではなく実際の建物を使用して,傷病者が出る想定の実動訓練を実施できることになりました.メディアセンター事務長の保坂睦さんはじめ職員の方々,前メディアセンター所長の宮代康丈さん,現メディアセンター所長の宮垣元さん,メディアセンターでアルバイトをしている学生など,実施に至るまでいろいろな方の前向きな決断に支えていただきました.実施が決まってからは,建物の特性を小林博人さんにご教示いただきました.
両学部長にも許可をいただいて,メディアセンターからSFC災害対策本部への情報伝達と情報集約も同時に実施します.こちらは本館3階会議室でご見学いただけます.大木研学生のうち,本部での情報集約を研究している院生や学部生が担当して,キャンパス内の傷病者情報の記録や集約をしていきます.ウェルネスセンター職員にもご快諾いただき,傷病者の情報共有も行います.メディアセンターでの訓練ではありますが,安全安心の輪を広げて行く機会にしたいと思っています.
12月19日の正午前,ビブスを着用し,ヘルメットを被って駆けずり回っている職員や学生がいたら,メディアセンター防災訓練だな,と思ってください.そしてぜひ見学にいらしてください.野次馬も大歓迎です.もしよかったら,けが人を前に「だれかー!」と助けを求めている人に「お手伝いしましょうか」と,アドリブでご参加ください.本当の災害時も,「お手伝いしましょうか」の数があるほど,助かる人が増えるはずです.
